保有技術

高強度コンクリートの火災時爆裂抑制工法[FPC工法]
概要
超高層RCマンションなどに使用される高強度コンクリートは、火災のような急激な温度上昇を受けると、表面のコンクリートが剥離・飛散する「爆裂現象」が生じて性能が低下します。
一般に、「爆裂現象」を抑制するためには、コンクリート表面をモルタルや耐火材で覆う工法が考えられます。しかし、その工法では、部材断面の増加やコストアップなどの問題がありました。
 FPC工法は、高強度コンクリートにポリプロピレン樹脂粉末を少量混入することで、火災時の「爆裂現象」を抑制し、RC造部材の耐火性能を向上させます。
FPC工法は、財団法人 日本建築総合試験所の建築技術性能証明を取得しており、従来の問題点を解決する、安価・確実な爆裂抑制工法です。

特徴
1.鉄筋コンクリート部材の火災時における爆裂を抑制
2.耐火時間、3時間を確保
3.コンクリートへの樹脂粉末混入は、現場でアジテータ車による攪拌で容易に製造
4.部材断面の増加がなく空間を有効に利用
5.少量の樹脂粉末混入で部材の耐火性能を向上

システム説明
適用範囲:設計基準強度が60N/mm²を超え、120N/mm²以下の高強度コンクリートに適用
工法概要:コンクリート中にポリプロピレン樹脂粉末を混入。火災時には樹脂が溶融して小孔を形成し、熱応力や水蒸気圧を緩和して爆裂を抑制します。コンクリートの設計基準強度に応じて樹脂粉末の混入量を調整して、爆裂を確実に抑制します。(標準的混入量:下表)

FPC工法では爆裂が抑制され、加熱に伴なう部材の変形量や内部鉄筋の温度上昇が抑制されます。
 ベースコンクリート(樹脂粉末無混入)では、加熱に伴なう軸変形が大きく、また、内部鉄筋の温度上昇も急激で高くなり、大きな損傷を受けます。


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