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概要:
社会の要請に応えた建設活動の推進技術開発品質マネジメントシステム●CCB-NAC工法(増し打ちコンクリート不要の鉄筋挿入型ひび割れ制御工法)鉄筋コンクリート造建物の美観および機能を損なうコンクリートの収縮ひ....

社会の要請に応えた建設活動の推進技術開発品質マネジメントシステム●CCB-NAC工法(増し打ちコンクリート不要の鉄筋挿入型ひび割れ制御工法)鉄筋コンクリート造建物の美観および機能を損なうコンクリートの収縮ひび割れが発生することは、施工者側としてなかば防ぎようの無いこととして長らく認識されてきました。しかしながら、建物のユーザー側からすればこんなことは許容されることではありません。CCB-NAC工法は壁部に特殊な目地を設けて、壁に生じるひび割れを目地部に集中させて、目地部以外にひび割れを発生させない工法です。この工法の採用により、ひび割れの無い美しいコンクリート壁になるだけではなく、目地部のひび割れを処理することにより、漏水防止や鉄筋の防錆などの効果もあり、高品位な鉄筋コンクリート壁を提供することができます。さらに、このような美観上、耐久性上のメリットに加えて、耐震壁の構造耐力に算入されていなかった増し打ちコンクリートが不要となり、従来の耐震壁と同等の構造耐力を有するにも関わらず、壁厚が薄くできるため、コンクリートの使用量を削減することができます。そのため、コスト削減に加えて、室内の供用スペースの向上や建物の軽量化による耐震性能の向上を期待できます。CCB-NAC工法は、このような性能効果を持ちながらも、従来の目地部に異形鉄筋を挿入するだけの簡単な方法で施工できるコストパフォーマンスが高い工法です。淺沼組では、この技術を独占することなく工法協会を設立して、他社ゼネコンに技術を公開して使用することにしています。この技術が広まることにより、高品位な建物が建設されることは、より良い社会資本構築のための一助になります。増し打ちコンクリート目地縦筋横筋縦筋横筋増し打ちコンクリート目地従来の目地工法を用いた耐震壁目地目地CCB-NAC工法を用いた耐震壁目地深さ縦筋横筋固定ジグ誘発材(太径異形棒鋼)縦筋横筋目地深さ構造壁厚構造壁厚当社は1997年度より、品質管理の仕組みを向上するために品質マネジメントシステム(ISO9001)を導入し、2014年度からはさらなる情報の共有化およびシステムの統合を目指した全店統一運用を開始しました。10月28日~31日には、統一後初めての外部審査(サーベランスおよび登録範囲拡大審査)を受審し、全店統一システムが承認されました。今後とも、継続的に改善することで更なる品質管理の仕組みの向上を目指します。技術力技術発表会の開催当社では、経営基本方針の第一に「技術力」を掲げております。当社が120年の歴史の中で積み重ねてきた技術力をより深め、高めて次世代につなぐために、毎年技術発表会を開催しております。本年も7月15日に全国7本・支店をテレビ会議システムで繋ぎ、各本・支店から選抜された発表者による施工技術、技術開発に関する8演題の発表を行いました。発表会には、全店で約340名の社員が参加し、発表者との間で活発な質疑応答が行われました。外部審査オープニング会議社内研修技術研究所では、実験施設を活用した社員研修等を2009年度以降定期的に行っています。2014年度、大阪本店建築部と共同で開催した中堅技術社員向けの構造技術研修会は、受講生自らが試験体作製から破壊試験を経験することにより、構造的な知見の習得や感覚の向上を目的とする体験型として実施しました。また、昨年に引き続き、作業所で有用な資格であるコンクリート技士・主任技士の資格取得の促進のために、インターネットを活用した集中講習を全国の受験希望者に実施し、コンクリート技士10名、主任技士1名が合格しました。RMユニット割裂防止筋既存のRC梁接合方式接着工法定着プレート壁筋図1 RM耐震補強工法の概要既存のRC柱定着プレートまたはあと施工アンカーエポキシ樹脂定着プレートエポキシ樹脂定着プレート接合鋼板異形筋スタッドアンカー工法既存梁スパイラル筋RMユニット図2接着工法の接合部アンカー既存柱●組積壁による耐震補強工法「安震ブロック-RM耐震補強工法」の改良阪神・淡路大震災、東日本大震災級の大地震に備えるために、建物の耐震化が社会的急務となっていますが、2003年に当社で開発された「安震ブロック―RM耐震補強工法」(図1・図2)は、小型・軽量のRMユニットを組積して増設耐震壁を構築する補強工法であり、鉄筋コンクリート造耐震壁の増設に比べ、工期短縮、省スペース、省資源(型枠材不要)などのメリットがあります。業務を中断することなく狭小な場所でも工事が可能であり、工期を短縮できるなどの特長があることから、病院や事務所ビルのような工事に関する制約の多い建物の補強に適しており、これまで順調に施工実績を積み重ねてきました。2014年には、さまざまな要求に対応するために工法の改良を行い、RM壁を用いたそで壁補強工法と接着工法によって既存壁の増し打ちを行う補強工法を開発し、一般財団法人日本建築総合試験所の建築技術性能証明(GBRC性能証明第02-18号改3)を取得しました。これにより適用範囲が広がり、従来のRC造壁による補強工法のほぼすべての範囲(図3)をRM耐震補強工法によって行うことが可能となりました。建築事業本部では、これまで実施してきた若手社員の技術研修に加え、「施工図研修」の強化を図りました。また、次世代を担う中堅社員を対象に、「現場代理人教育」を本年より開催しました。「現場代理人教育」では、現場代理人としての心得、原価管理に加え、対人スキルの向上を目的とした外部講師によるコミュニケーション能力および部下育成手法についてロールプレイ形式の講習を行いました。大阪会場当社では、社内イントラネット上の技術情報提供ツール補強形式「ACE-i (Asanuma Construction Engineering Information)」増設壁(新設)増打ち壁(既存壁の増厚)そで壁の増設によって、これまで蓄積してきた独自の施工技術やノウハウをまとめた「淺沼組技術マニュアル」、技術の伝承のための「暗黙知」、お客様からのクレーム事例などの技術情報を一元管柱柱柱柱柱柱理しています。また、イントラネット上の電子掲示板(コミュニ増設壁増打ち壁そで壁今回の改定で可能となった工法ケーションボード、新着情報)や技術情報管理者によるメール配信等により「IT技術による情報の共有化」を図ることで、設図3工法の適用範囲計・施工時に、これらの最新技術情報を速やかに全店で役立東京会場てています。0910社長挨拶破壊試験時の様子ACE-i